日本は、少子高齢化と人材不足、都市化と過疎化など、アジアの多くの国・地域より一足先に「成長ゆえの課題」が同時進行してきましたが、試行錯誤を重ねながら、これら課題に対する知識や経験を蓄積してきたとも云えます。一方で、アジアの多くの国・地域においても、やがてこれら同じ課題に直面することになると考えられますが、日本がこれまで蓄積してきた知見を、公共財的に活かしてもらうことができます。日本が、他のアジアの国地域とより協力的になれば、お互いに一層有益な関係になれると信じています。
私は政治家時代から今なお、こうした日本とアジアの真の友愛を考え、活動しております。友愛とは、自分の自由と人格の尊厳を尊重するとともに、他者の自由と人格を尊重する思想です。そしてこの実現の鍵となるのが、やはり「人」です。「人と人との触れ合い」を通じてはじめて、我々は真にわかりあうことができ、お互いの知識、技術をともに学びあうことが、様々な協力にむけた第一歩となるのです。
当機構は、これら日本とアジアの諸課題の解決、そして真の人と人との友好に向け、留学事業から人材事業を中心として、新たな時代への教育と人材育成に引き続き尽力してまいります。この実現に向け、皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
2025年5月
元内閣総理大臣
一般財団法人 日中亜細亜教育医療文化交流機構
最高顧問 鳩山友紀夫(由紀夫)